【本を読む】
久しぶりに紙の本を買いました。
あたらしい近代服飾史の教科書
著者:長谷川彰良
アンティーク好きな私にとって身近なアンティーク品は家具なのですが、まさか1700年代の衣服がまだしっかりと美しい形のまま見られるだなんて大変な驚きとともに、著者の長谷川さんの「100年前の感動を100年後に伝える」という表現・活動に感銘を受けました。
今の私の職業はトリマーで、子供の頃の家庭科の成績はすこぶる悪かったです。
日本人だけど着物は自分で着れないし、洋服どころか雑巾すら縫えるか怪しいくらいです。
そんな私がこの本に惹かれたのは、「職人の手仕事」の素晴らしさではないかなと思います。
業種は違えど私も技術職の端くれ、どれだけ便利なツールが発明されても、すべてをオートマチックにすることは叶わないだろう職業だからこそ、「手仕事」に魅せられてしまうのかもしれません。
物は古くとも、刺繍のデザインや配色、バランスのセンスは今見てもとてもおしゃれで素敵です。
布自体が貴重であった時代に、当時の流行や理想(の体形)を表現する工夫と技術。
すべて手縫いで細やかな刺繍を施すのは気の遠くなるような作業時間だったのでは。
理想に近づけるように「見せる」ことと、着る人本人を魅力的に「魅せる」ことは、私が日々のサロンワークでわんちゃんを仕上げる時に意識していることでもあります。
さまざまな角度から細部までアップで撮られた美しい写真と解説が400ページ以上のボリュームで載っているこちらの本は、久しぶりに手元に置いてじっくり読みたいと思える一冊でした。
紙独特の匂い、ざらりとした手触り、ページをめくったり戻ったり。
静かな夜に、予定のない休日に、お気に入りのお茶を淹れて、膝掛けかけて、足元に猫。
電子書籍も便利で良いですが、紙媒体の良さも改めて感じ、心地良い時間を過ごせました。
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